- C/C++を学びたいけど、まず何から始めればいいかわからない
- 「ソースコード」って何?「コンパイラ」って何?「ビルド」って何するの?
- とにかく動かしてみたいけど、設定とかよくわからない
この記事では、そんな疑問にお答えします。
C/C++を学ぶ上で重要なポイントを紹介します。
そのあとでコンソールに「Hello World」を表示するまでの流れをわかりやすく解説します。
それではどうぞ。
C/C++を学ぶ上で重要なポイント3つ
学習の入り口はいろいろありますが、まずはコードを書いて、実際に動かしてみるのが良いと私は考えています。
① まずは手を動かすことから始めよう
C/C++の学習では、まずは手を動かしてコードを書いてみることが一番重要です。
書いたコードが思い通りに動くと、それだけで達成感が得られますし、実際のエラーや警告を通して理解も深まります。難しく考えずに、まずは手を動してコードを書いてみることをおすすめします。
実際にコードを動かすために必要な環境については後程解説します。
② “なんとなく理解できた”で大丈夫
C/C++は難しそうに感じるかもしれませんが、最初はなんとなくわかった程度でOKです。
コードを動かしてみて、「これは何だろう?」と気になったら、そのときに調べれば大丈夫。
実際に動くものを扱っていれば、自然と知識が身についていきます。
③ 小さな成功体験を積み重ねる
「コードが動いた」「勉強した文法を試せた」など、小さな達成感を積み重ねることが、モチベーション維持には欠かせません。
C/C++は奥が深く、最初は思うようにいかないことも多いですが、少しずつでも「自分は成長している」と実感できることが、継続のカギになります。
焦らず、一歩ずつ進めていきましょう。
最低限知っておくべき用語
学習を始める前に最低限知っておくべき用語2つをここで紹介しておきます。
ソースコード
ソースコードとは、CやC++で書いたプログラムの設計図のようなものです。
C言語なら .c
、C++なら .cpp
、.cc
といった拡張子のファイルがソースコードになります。
コンパイラ
コンパイラとは、ソースコードをコンピュータが理解できる内容に変換するためのツールです。gcc
、clangなど様々なコンパイラがあります。この記事ではgcc
を使います。
コンパイラをインストールする
コンパイラをインストールします。
コンパイラはgccを使います。Windowsに導入するために、「MinGW-W64」というパッケージを使います。
GCCをインストールする
公式のインストーラーを使います。
上記サイトを開いて、MinGW-W64 online installer
をクリックしてください。

インストーラーがダウンロードされるので実行してください。
基本的には画面の指示に従ってデフォルト設定で進めていけばOKです。
以下2か所だけは、お使いのPCに合わせて設定してください。
Select an architecture
お使いのPCのOSに応じて設定してください。私の場合は64bitです。

Select directory for installation
インストール先はわかりやすいフォルダにしておくことをおすすめします。
私の環境ではC:/gcc/
にしています。デフォルトのままでも問題はありません。
注意:ここで指定したフォルダは動作確認で使用するのでメモしておいてください。

正しくインストールできているか確認する
PowerShellを開き以下のコマンドを入力してください。
C:\gcc\mingw64\bin\gcc --version
以下のような内容が表示されていればOKです。
gcc.exe (x86_64-posix-seh-rev2, Built by MinGW-Builds project) 14.2.0
Copyright (C) 2024 Free Software Foundation, Inc.
This is free software; see the source for copying conditions. There is NO
warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
エラーが出る場合は?
よくあるのが以下のようなエラーです。
gcc: The term 'gcc' is not recognized as a name of a cmdlet, function, script file, or executable program.
Check the spelling of the name, or if a path was included, verify that the path is correct and try again.
このようなエラーが出るのは、指定しているフォルダが間違っていることが多いので確認してみてください。
実際にHello Worldを表示する
ここまでくれば準備は万端です。「ソースコードを書く → コンパイルする → 実行する」という基本の流れを体験してみましょう。
ソースコードを書く
メモ帳に次のコードをコピーして、hello.cpp
という名前で保存してください。
例:C:\work\hello.cpp
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "Hello, world!" << std::endl;
return 0;
}
コンパイルする
コマンドプロンプト(またはPowerShell)を開き、ファイルを保存したフォルダに移動します。
cd C:\work
次のコマンドで、hello.cpp
を実行可能ファイルに変換します:
C:\gcc\mingw64\bin\g++ hello.cpp -o hello.exe
このコマンドを実行すると、同じフォルダに hello.exe
というファイルが生成されます。
プログラムを実行する
実行は次のコマンドでOKです:
hello
PowerShellの場合は:
.\hello
ターミナルに Hello, world! と表示されたら成功です 🎉
プログラムがどうやって動いているのか理解する
コードを書いて実行はできたけど、中身がどうなってるのか気になりますよね。
ここでは、先ほどの hello.cpp
のコードを、ざっくり解説してみます:
#include <iostream>
int main() {
std::cout << "Hello, world!" << std::endl;
return 0;
}
- #include <iostream>: これは「文字を画面に表示する」ための準備です。C++の標準ライブラリを使えるようにしています。
- int main(): main関数と呼ばれるプログラムの「スタート地点」です。このプログラムはここから実行が開始されます。
- std::cout << “Hello, world!”: 文字を画面に出す命令です。
std::cout
は「標準出力」という意味で、ここではターミナルに文字を出しています。 - << std::endl: これは「改行してね」という指示です。
最後にstd::endl
をつけることで、出力のあとに改行されます。 - return 0;: プログラムが正常に終わったことをパソコンに伝えます。
今はなんとなく「こういうパーツで動いてるんだな」くらいでOKです。
これから学んでいく中で、少しずつ意味がわかるようになっていきます。
まとめ
まずは手を動かしながら、ステップアップしていきましょう。
ここまでで、「プログラムを書く → 実行する → 中身を理解する」までの流れを体験できました。
この「動いた!」「どうやって動いているのか!」という体験を積み重ねることで理解が深まっていきます。
この記事があなたの“はじめの一歩”を後押しできたらうれしいです!
コメント